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通知表ない桐朋 JAL女性機長が過ごした自由な時間 藤明里・日本航空機長が語る(上)

『他人と比較しない』。他者と比較せず自分に問うてみる。そして「他者をつぶさない」というのが大事ですね。

 

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO38572860V01C18A2000000?channel=DF130920160874

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桐朋は通知表がありません。これも特徴的かもしれませんね。もちろん、テストはあるから点数をみればだいたいの得意不得意はわかるし、赤点もあります。点数が悪ければ補講もあった。でも、自分の学力が学校の中、さらには世間でどのレベルか、という尺度で比べた経験がないのです。

 

本当に良かったと思います。他人との成績の優劣という相対的な競争ではなく、自分にとっての絶対的な目標が達成できていればいいと思えた。順位や偏差値ではなく自分の夢や目標を大事にしてこられたのかもしれない、と振り返って思います。

 

なんとなく飛行機が好きだった私ですが、高校卒業が近づいたころにはパイロットになりたいという夢をはっきり持っていました。今から30年以上前の日本では、女性がパイロットになるなんてあまり考えない時代だったと思います。でも、桐朋でパイロットになりたいと夢のような話をしても、誰も否定しなかった。先生も友達も「そうなんだ。いいね」って。女性だからという理由で疑問を持つような空気がまるでなかった。

 

実際、桐朋の仲間はその後、面白い仕事についている人がたくさんいます。社長になって部下をたくさん抱えている人とか、テレビ局で活躍する人とか。前例がないような夢を語っても、目標を潰されなかった雰囲気は、本当に素晴らしかったなと感謝しています。

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