つい自分も「ガマンが足りない」「心が弱い」といった色眼鏡をかけて見てしまうことはある。これはこれで人間として仕方ない部分があるのかもしれないけれど、こういう記事に出会ったときに自分の視点を確かめていきたいと思う。
『他人が怒られてるのに私が傷つく、ひといちばい敏感な心を持つあなたへ【精神科医が解説】』
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よく誤解されてしまうのが、「教室内のピリピリした雰囲気がイヤだ」という単純な話ではありません。「HSC」の場合、そうした雰囲気から「ダメージ」を受けてしまうと考えていただくとイメージしやすいかと思います。
一方で、同じ教室にいても、大半の子どもはそうした刺激を何気なくやりすごせるわけです。そうなると、えてして「ガマンが足りない」「心が弱い」といった話になりがちですが、そうではないんです。生まれ持った特性として、外部からの刺激を必要以上に感じとってしまい、その結果として「ダメージ」を負ってしまうというわけです。
前提として、「HSC」は生まれ持った特性の一つです。病気でも障害でもありません。「黒い目の人がいれば青い目の人もいる」ということとなんら変わりません。だから「HSC」は病名ではないし、治すべきものでもありません。むしろ、ここで問題となるのは、そうした特性をよしとしない社会のまなざしです。
とはいえ、社会はそんなかんたんに変わるものじゃないし、すこやかに生きてほしいという親御さんの気持ちもわかります。では、どう接したらいいのか。いちばん大切なことは「無理強いをしない」ということです。「HSC」に無理強いをすることは、ときとして暴力的とさえ受け取られかねません。
親にできることは、子どもを信じること。無理強いはしないこと。そして、必要に応じてそっと背中を押すこと。この3つが基本的なかかわり方だと思います。
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